OMソーラー・夏のしくみ
Apr 27, 2009
OMソーラーは、夏は、太陽熱をお湯採りに利用し、余った熱は屋外へ排出します。夜間外気取り込みは、冷房のようにはいきませんが、OMソーラーが提案する、寝苦しい夏の夜を過ごすための、夏の工夫のひとつです。太陽の熱を暖房にすべて使うか、お湯を採った残りの熱で暖房するかは、季節の暮らし方によって調整できます。
夜間外気取り込み、通風、冷房などを組み合わせながら、夏の暮らしの工夫を。
夏の夜空に向けて温度を測定すると、室温より極端に低い温度に驚かされます。それもそのはずで、晴れた夜の大気上層の温度は、-60℃にもなります。宇宙空間の温度はー270℃です。この温度差は、大気がいかにうまく地球を包み込んでいるかをわからせてくれます。
昼間、太陽から降り注ぐ熱は、宇宙空間に放射している熱とが、ちょうど釣り合っている温度が、地球の表面温度15℃だということ。夜間の放射冷却現象を利用して涼しい外気を室内に取り込み、機械的な冷房のようにはいきませんが、寝苦しくない夏の夜を過ごそうというのが、OMソーラーの夏モードです。
夏の夕方、日が沈む直前の頃に、放射収支はマイナス
に転じます。つまり、地表から空に向かって熱は逃げは
じめます。
しかし、この現象を活用するには、問題点があります。
強い風のある夜や、雲の多い夜には効果がなくなるの
です。地域や周辺環境によっても得られる効果に大き
な差があります。太陽が顔を見せてくれないと、冬の
太陽エネルギーの利用も具合が悪いように、夏の場合
も、自然相手のむずかしさがついて回ります。
しかし、風の強い夜には、通風による涼もまた得られ
やすいわけで、マイナスが、逆にプラスに転じるのも
自然のおもしろさです。雲が覆っていて、暑い夜もあり
ます。そのような夜には、冷房を利用するもよし、扇風
機を回すもよしです。やわらかく考えて、出来る限り
自然を利用すればいいと思います。