シミュレーションについて
Nov 24, 2009
地球は、太陽から降り注ぐ熱によって温められ、超低温の宇宙の中で、平均15℃の環境を保っています。まわりのエネルギーを利用することを「パッシブ」といいます。OMソーラーの基本は、この「パッシブ」な考え方にあります。
家は、太陽が昇ったり沈んだり、春夏秋冬など、変動やリズムをもつ気象や自然の内に存在してます。主に太陽エネルギーを外気とともに家の中に取り組み、室内の空気と熱をデザインしようというのが、OMソーラーの家づくりとなります。そして、この「パッシブ」な家づくりへと案内してくれるOM独自のシステム、それが、OMコンピュータ・シミュレーションです。
気象や自然の変動を上手く家の中に取り込み利用するためには、当然、その土地土地によって異なる日射量や気温、風向・風速などを知っていなければなりません。OMソーラーでは、地域ごとの気象データを独自のプラグラムで解析しながら、OMソーラーの働きを設計段階で予測します。
シミュレーション結果でわかること
・ 屋根集熱面でどれだけ集熱できるか、その時の空気温度はどれくらいか
・ 熱い空気から熱交換されて採れるお湯の温度
・ 室温・床表面・コンクリート表面などの温度
・ 断熱性能が適当かどうか
・ 一定の室温を保つために必要な補助冷暖房量
・ 太陽光発電システムによる発電量
・ 雨水の自給日数
・ OMソーラーを建設することによるCO2削減量
・ など
* シミュレーションの計算結果の数値は一定の条件下での予測であり、実際の使用結果においては、天 候や使用状況により、予測と異なることがあります。
設計へのフィードバック
シミュレーション結果によりどのくらいの集熱・室温が期待できるのか確かめます。性能が満足できるまで設計を改善し、シミュレーションを繰り返します。建物の配置や屋根勾配、集熱ガラスの大きさ、断熱仕様、ハンドリングボックスの台数種類など、ひとつひとつについて、それが全体に及ぼす傾向を検討し、設計へフィードバックすることが大事なことです。OMシミュレーションは設計した結果を評価するものではなく、設計のツールとして活用しております。
次回は、実際のシミュレーション結果から見ていこうと思います。