OMソーラーコンセプトの紹介
Jun 06, 2011
デザイン力と技術を持った工務店が地域地域の気候や風土に合わせて設計し、つくる。
ある雑誌の対談で、OMソーラーの考案者である奥村昭雄先生はこう話しています。OMソーラーを、ハウスメ
ーカーや大規模なハウスビルダーではなく、地域の工務店が担うべきだと考えたのはどうしてですか、という質
問に。
「 日本は小さいといっても、太平洋側と日本海側では気候がぜんぜん違うし、当時、北海道以外は住宅の断
熱材をあまり考えていなかったり、同じ日本でも地域による違いが大きい。他の国と比べても、日本では家に対
する考え方が非常に広い。そのことを、地域の工務店は地域の家を受け持っていて考えるけど、全国規模メー
カーではそういうことは考えないでしょう。地域の工務店であれば自分のところの気候、そこでどんな家が建てら
合わせてつくるOMのような家づくりには、地域工務店がいい
ということを言いたかったんです。地域工務店以外の人が
やっちゃいけないというわけではないですけれども、真剣に
考えようとするのは地域の人たちなのです 」。
この話のとおり、OMソーラーの家づくりは各地域の会員
工務店が行っています。OMソーラーの家づくりが建てる土地
の気候条件を良く読み込んだ、その地域に合った設計が必要だからです。地域が変われば、屋根の勾配や集
熱面の大きさ、断熱・気密の具合など、具体的な方法も変わります。自然が一様ではないのと同じように、どこで
も一律のやり方ではうまくいきません。それがOMソーラーの家づくりの大変なところでもあり、面白いところでも
あるのですが。そのためOMソーラーの家づくりには、その土地の気候や建築の固有な特徴、周辺で得られる建
築材料、建築材料の特性を良く知ってる地域の工務店が最適と考えたのです。
また、家づくりは、建てて終わりというわけにはいきません。つくる作業は、竣工したらひと区切りですが、住ま
いとしてほんとうに機能していくのは、家を建ててからです。その家を専門家の立場から見守り、メンテナンスし
ていく役割を担っていくためにも、しっかりと地域に根付いた工務店が適しているのです。
太陽熱発電について
Jun 02, 2011
前回に引き続き、太陽熱発電の紹介です。
太陽熱発電はアメリカやオーストラリアや中国、サウジアラビアといった乾燥した未利用の広大な土地がある
国々で有利であります。限られた土地で競合の多い日本では困難を伴ないます。海上に建設する方式に関して
は必ずしも不利ではない。太陽熱発電に対する注目は砂漠を持つ国で高く、日本では低い。それでも1981年
に香川県三豊郡(現・三豊市)で実験が行われましたが、期待した成果にはつながらなかったようです。しかし、
近年、2010年には東京工業大学が山梨県で計画を発表しましたので今後、期待したいものです。
前回は、ソーラー2のタワートップの話しをしました。続きです。
塔の中には流体の蓄熱材が流れていて、集めた太陽熱で
蓄熱材を沸騰させる。蓄熱材はグツグツと煮えたまま塔の下
へと流れ、水と触れる。すると今度は水が沸騰し、蒸気が大量
に発生。蓄熱材の熱は水に移り、蓄熱材は冷やされて塔に戻りま
す。ちなみにソーラー2は1万世帯もの電力を賄う能力があるとい
う。太陽熱発電は大規模発電に向いています。さらに、東京工業
大学によれば、太陽光発電との大きな違いは、 24時間発電が 「これは風力発電です。自然の力です。」
できることが最大の強みとのことです。蓄熱材を煮えている状態
にしておけば夜でも発電できるそうだ。
最近は、 タワートップ式の発展型と呼べる方式もあるそうだ。国内でも数社が新方式で実験を始めるとのことで
す。今後の動きに注目したいものです。 アメリカのソーラー2の写真があったら紹介できると思いますがどうで
しょうか。
太陽熱発電について
May 26, 2011
OMソーラーは太陽熱利用です。太陽で電気を作り出すといえば、通常、太陽光発電になると思います。補助
金が復活してからは太陽光発電の設置が増えています。 一方、中東やアメリカなどに目を向けると、太陽エネ
ルギーを活用したもう一つの発電にも注目が集まっていますそれが、太陽光発電。日本ではほとんど知られて
はいませんが、太陽光発電に比べると仕組みはあまり難しくはないようです。そのことに少し、触れてみたいと思
います。
今回は、文献よりご紹介したいと思います。太陽光発電と太陽熱発電。光と熱の違いはあっても、化石燃料は
使わずに発電する点では同じである。太陽光発電がクリーンエネルギーの代表のように成長しているように、中
東やアメリカなどでは太陽熱発電の建設計画が進んでいるようです。
基本的な仕組みは屋根の上にある太陽熱温水器と同じ。太陽熱発電は太陽熱で水を沸騰させ、蒸気を発生さ
せる。その後は火力発電所と同じで、蒸気タービンを回して発電する。 もちろん、タービンを回すには、大量の
蒸気が必要である。そのためにたくさんの鏡が使われているのだ。太陽熱発電には、2つの方式があるようで
す。
A社のシステム事業部のEさんの話によれば、最近、増えてきているのが、タワートップという方式。
タワートップ式は地面に敷き詰めたたくさんの鏡で太陽光を反射させ、タワー(棟)1ヶ所に集光。米カルフォル
二ア州のソーラー2と呼ばれる太陽熱発電所は鏡を2000枚使い、太陽光を塔に集めている。
写真で紹介できればいいのですが、
長くなりますので続きは次回に、OMソーラーと同じ太陽熱利用の紹介です。
OMソーラーのコンセプトの紹介
May 18, 2011
先週から書いていますが、
まず、太陽が当たって屋根面が熱くなると、ファンが回り始めて外の冷たい空気が軒先から屋根の通気層に入
ってきます。 この空気は太陽の熱で温められながら、どんどん上に昇っていき、ガラス付集熱面でさらに温度
を上げ、棟ダクトに集められます。地域や季節条件によって違いますが、快晴の日であれば空気の温度は
60℃をこえることもあります。その空気をファンによって床下に送ると、基礎のコンクリートを温めながら、室内
へ微風となって吹き出します。そして夕方になると、
熱を蓄えたコンクリートが外気温の低下とともに
放熱を始め、建物全体を床から温めます。日中に
太陽の熱を貯めておいて、その熱を夜明けまで使おう
というわけです。これまでは冬の話ですが、夏にもこれが
働くというのがじつは大きなメリットといえます。
真夏の太陽で灼けついた屋根を昇ってくるカンカンに熱い
空気で、お湯をたっぷり採ってお風呂やシャワーなどに使うことができます。
それで使い切れなかった熱はそのまま外へ逃がしてしまうのです。
これが基本的なシステムですが、いちばん大切なことは、空気が動いているということです。つまり、暖房しな
がら、同時に換気もしていることです。いまの家づくりは外の世界から住まいを閉じてカプセル化し、エネルギー
をどんどん使って冷暖房し、快適性を高める構造になっています。空気が汚れれば、窓を開けてせっかく温めた
空気を逃がしてしまう。この繰り返しです。その点、OMソーラーの仕組みは暖房と換気を同時に行い、家全体の
床を温めるので自由な設計ができる。伸びやかで広がりをもつ一体感のある空間や大きな吹き抜けをもつ空間
をつくることもできます。日本の家が本来持っていた風の通り道を上手につくって、気持ちのいい空間をデザイン
することもできる。快適な自然エネルギーによる温熱環境と、設計の自由度の両立。これこそがまさにOMによる
ソーラー・アーキテックの考え方です。自然に、もっとしなやかに。いい風が吹いていたら、それを呼び込み、太
陽の日射しがうれしかったらそれを取り込みながら快適に気持ちよく暮らしていく。知恵と工夫を生かせばそれが
できる。 それが、OMの家づくりの考え方です。
OMソーラーのコンセプトからの紹介
May 09, 2011
太陽を利用する。 日本の知恵を生かす。自然と共生する家。
時代はやっと気づき始めました。このままでは、地球というこの星は住みにくくなってしまう。
限りある石油資源は枯渇し、便利さだけを追求してきた私たちのくらしは立ち行かなくなってしまうということに。
いまこそ価値観を転換し、人間らしい歓びを持った生活を実現しなければならないということに。
自然エネルギーを上手に使うということにあります。
例えば、地球には太陽が降りそそいでいます。その
エネルギーは30%が大気圏で反射され、19%が
大気に吸収され、約50%のエネルギーだけが地球に
届きます。それでも1時間に地球に降りそそぐ太陽の
エネルギー量は、世界で1年間に使われるエネルギー
量に相当します。
これだけの膨大で永久的で、クリーンで気持ちのいいエネルギーがこの地球にはあるのです。
しかもそれは、この地球上のどこでも簡単に手に入れることのできるものです。石油を運び、大規模な発電所
を建設して、また遥か遠くまで配電するという無駄の多いシステムは必要がなくなります。つまり、太陽エネル
ギーは、一戸一戸の家という単位で自給自足できるエネルギーであるとも言えます。
OMソーラーはこれを上手に活用しようじゃないかということです。そのシステムについてご存知とは思いますが
また、お話しようと思います。
OMソーラーのコンセプトの紹介
Apr 14, 2011
自分の主張としての 自分の生き方としての
私は、家を欲張りにつくりたい。
欲張りといっても、それは決して表かまえを
立派なものにしたいとか、玄関を大きくしたいという
見かけのことではない。
地球環境のことを考えて、エネルギーは
できるだけ使いたくない。でも、快適に、日々を過ごしたい。
子供たちには、自然の大きさや楽しさや気持ちよさを教えてあげたい。
家の中にいても、季節を感じたい。
そして 「 あなたらしい家ですね 」 と言われたい。
そんな欲張りな家を私はつくりたい。
太陽を利用する。 日本の知恵を生かす。 自然と共生する家。
OMソーラーハウス。
OMソーラーのコンセプトの紹介
Apr 08, 2011
私はマナーのいい家をつくろうと思う。
素朴でも品のある家をつくろうと思う。
街や社会や時代のことを考えた家を。
いまこの日本という国から、
大切なものが少しずつ失われている。
それはマナーだ。人と人がお互いを思いやって幸せに
生きていくには、ルールではなくマナーが必要なのに。家も同じではないだろうか。
家はひとつの風景だし、その土地の景観を構成している。
一軒一軒が自己主張を強くしていたのでは、
そして、ゴミを減らす、エネルギーをできる限り削減する。
これも未来へと生きていく
私たちのマナーではないでしょうか。
OMソーラーコンセプトの紹介
Mar 30, 2011
私は故郷になる家をつくろうと思う。
ずっと愛していける家をつくろうと思う。 時間とともに美しく移ろう家を。
「 暮らす 」という素敵な日本語があります。
辞書を引くと、
1. 日の暮れるまでの時間を過ごすこと。
2. 時節の終わりになるまでの時を過ごすこと、とある。
ただ生きていくだけの家から、季節を歓び、
過ぎ行く時間を見つめ、愛する人と心豊かに暮らしていく
そんな家がいい。普通の人にとって、家をつくるのは、
人生で一度のこと。そこにどんな想いを込めるのか。
その家を故郷にするのだと思う。
そんな気持ちをデザインしていくことが
ほんとうの家づくりではないだろうか。
OMソーラーのコンセプトの紹介
Mar 16, 2011
私は木の家をつくろうと思う。 やさしさにあふれた家をつくろうと思う。
これが日本の家なんだといえる家を。
そこに木があるのだから、それを使って家を
建てようと昔の人が考えたのはとても自然なことだと思う。
強さもあって、しなやかさもあって、そしてなによりも
やさしい。
日本人の温厚な性格は、木の家に住んでいたからだという
人もいた。 木を使い、土壁を塗り、障子を立てた日本の家は、この国の気候と風土から生まれた。
家づくりを考える。これがほんとうのエコロジー
かもしれない。
OMソーラーのコンセプトについての紹介 3回目
Mar 08, 2011
私は太陽に抱かれた家をつくろうと思う。 そのありがたさを忘れない家をつくろうと思う。
地球のことを考える一歩となる家を。
風を利用する。
エネルギーや機械にあまり頼らないで
冬は暖かく、夏はさらりとした風の流れる快適な家をつくる。
その家に住む人は、きっとその快適さの中に、
いろんなことを発見するだろう。降りそそぐ太陽が気持ちいいことを。
なにげなく吹く風がエアコンよりもっと心を涼しくしてくれることを。
そしていつの間にか雨も利用しよう、グリーンカーテンもやってみようと考えるに違いない。
こんな家はきっと他にない。